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午前の部4科目ついに完結 by 熊倉テルオ
・・・ 【体系新会社法V】完成


講座の発送に関して …制作部より…
受験法律研究会
合格実績No.1を誇る熊倉照男が全科目責任担当

一、私は,平成4年以来,会社法に関する書物を17冊執筆しました。特に,平成13年からの商法改正は目まぐるしく,私達会社法の研究者にとっても,それについていくのが大変でした。

 今回の新会社法は,これらの一連の改正の集大成ともいうべきものですが,法制審議会会社法部会の研究者達が関与して定めたいわゆる『要綱』の内容とはかなり異なった内容のものとなっています。

 簡単にいうと,要綱中で改正点とされていた箇所の2倍くらいの改正がなされているということです。一部についてではありますが,会社法部会の学者が全く知らないところで(条文を作る過程で),法務省の立法担当者達が学者の意見を無視して,かなり大胆な改正をしてしまったように思われます。

 そのために,改正点についての@制度趣旨・立法趣旨,A要件論及び効果論における問題点についての学者の理解がいまだ充分なされていないように思われます。このようなことが原因であると思われますが,真の学者(東京大学の江頭教授等のような学者)による本格的な体系書がまだ出版されていない状況にあります。


二、今回のカセットテープ作成中に特に気になったことは次の点です。
 第一に,旧商法の条文がなくなってはいるが,内容は全く変わっていないものがあります。一般論としては,今までの重要な条文が改正によりなくなれば,それは,内容が変わったことになるはずです。しかし,今回の改正では,そうではないものがあるということです。たとえば,『株式会社設立時において現物出資が認められるのは発起人に限る』との旧商法168条2項の規定は削除されましたが,新会社法下においても,結局,株式会社の設立時においては,発起人に限って現物出資をすることができるにすぎないと解されています。……
それは何故か?詳細な理由はカセットテープを聴いて下さい。

 第二に,旧商法と新会社法の条文上の文言はほとんど同じであるのに,旧商法と全く異なる理解をすべきであるといわれていますが,その理由がどこにも書いてないものがあります。たとえば,旧商法200条2項によると,『
株主ハ 払込ニ付 相殺ヲ以ッテ 会社ニ対抗スルコトヲ得ズ』とされていたにすぎないのに,資本充実の要請から,@株主からの相殺はもちろん,A会社からの相殺,及び,B相殺契約も許されないと解されていました。ところが,新会社法では,『募集株式の引受人は,払込又は給付をする債務と株式会社に対する債権とを相殺することができない』とされているが,これは,『募集株式の引受人からの相殺が禁じられている』だけで,会社からの相殺等は許される趣旨であると解されています。しかし,立法担当者も含めて,いまだ誰もその理由(どうして旧商法と異なる解釈をするのか)を述べていません。そこで,これをどのように理由付けるべきかということが,問題となります。

 第三に,旧商法と新会社法の条文上の文言は変わっているが,内容も変わったものかどうか,不明なものがあります。


三、新会社法の全内容を完全に理解している人は,立法担当者も含めて『誰一人』いません。このような厳しい状況下にあって,新会社法全体を体系的に講義することはきわめて難しいものでした。したがって,今回,私が提供するものが,現在の私にとってできる最善のものです。

 今後,法制審議会会社法部会長である江頭教授の書物と約30人の学者によるコンメンタールが出版されることによって,新会社法の全内容が見えてくるのではないかと思われます。


四、このようにして完成した『体系新会社法』は,私が通学部で行っている(8月現在も,通学部で新会社法の講義を行っています)3時間講義の大体35回分に相当するものです。

 したがって,通常の通学部では絶対できない内容のカセットテープとなっています。受講者の方は,このカセットテープをじっくり聴いて,新会社法を体系的に理解していただきたいと思います。

                   熊倉テルオ

講座の発送に関して ・・・ 制作部より ・・・
 平素より【むだなくスッキリ合格講座】をお引立ていただきまして,誠にありがとうございます。

 ・・・講座の発送に関して・・・
 通常,お申込み手続完了の4日後に製品の発送を行っておりますが,
・・・
 今月に入り,【体系新会社法T・U・V】のお申込みを予想外にいただいたため,ここしばらくのお申込みにつき,発送が1〜3日遅れます(他の科目も同様です)。お急ぎのところ,お待たせして申し訳ありません。2006.8.22記)。

 冴えに冴える熊倉の新会社法。受験業界における不朽の名作