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体系新会社法について

【体系新会社法T〜V】 使用教材について追記

by 熊倉テルオ
受験法律研究会
合格実績No.1を誇る熊倉照男が全科目責任担当

 新会社法は,勉強すればするほど,その内容の難しさがよくわかります。特に,旧商法について徹底的に研究していた方にとっては,大変理解しにくい内容となっています。新会社法について,あまり勉強していない段階ですと,その内容の難しさにも気がつかないと思います。

 現在,大学及び受験予備校で,会社法の講義が行われていますが,講師の方は皆苦労していると思われます。

 私も,今回,新会社法の講義を収録しましたが,まるまる1ヵ月間かかって12本(90分テープ)しか作成できませんでした。それだけ,新会社法の内容は難しいということです。新会社法につき体系的に講義をしていく過程において,新会社法の全条文を細かく検討していきますと,新会社法は,要綱で改正点といわれていた箇所の2倍くらいの箇所において,条文の作成上,微妙な改正をしていることがわかります。

 ところが,現在,市販されている学者執筆の書物は,新会社法全体について記述したものではなく,旧商法下と同じような意識に基づき,同じような論点について記述したものばかりです。これに対して,実務家執筆の書物は,一応,新会社法全体について記述していますが,単に条文を写したにすぎないものがほとんどです。結局,新会社法の本当の内容は,法制審議会会社法部会長であられる東大教授・江頭先生の書物が出版され,その後,約30人の商法学者達の共同作業に基づくコンメンタールが出るまではよくわからないという状況が続くと思われます。

 このような状況下にあって,新会社法について体系的に講義をすることは大変困難であり,このカセットテープは,私が,住宅新報社の【解説新会社法】を
目次代わりにベースとして,私の【これが本当の新会社法だ! 詳論編《1》・《2》・《3》】を補助教材として用い,悪戦苦闘しながら講義したものであります。

 今回発売するのは,第一編総則及び第二編株式会社中の第1章設立・第2章株式について講義したものであり,新会社法全体の約3分の1に相当するものです。これは,90分テープで12本分の講義ではありますが,内容的には,私の通学部における3時間講義12回分に相当するものです。

                               熊倉テルオ

重要 【体系新会社法T〜V】使用教材について追記
 住宅新報社の【解説 新会社法】をお持ちの方へ
 
 住宅新報社の【司法書士シリーズ 解説 新会社法】の改訂版が発刊されましたが,【体系新会社法T〜V】の講座においては,目次代わりにこの本を使用しているのであって,この本に書かれていることだけを講義しているわけではありません。よって,あらたに改訂版を購入される必要はありません。旧版で受講なさってください。

 冴えに冴える熊倉の新会社法。受験業界における不朽の名作